下宿時代に凝ったのは料理でした。
もともと私は料理が好きでしたが、下宿で拍車がかかったのです。
1か月2万円の食費で賄おうとしていたので、月30日として90食、1日600円くらいで。当然お弁当でさらに節約していまして、とにかく何でも作りました。
こうなってくるとゲームみたいで楽しいのです。あと、30分で全部同時に作るのはどうやるかとか、作り置きに凝ったりとか。そのスピード&多種を同時にという技は今に活きております(笑)
ただし、だんだん物足りなくなりますし、やたらと調味料ばっかり増えて(アジアンとかイタリアンとか中華とか、そういうのにもこだわっていた)しまったので、何とか消費したいという気持ちにもなります。
そこで、下宿1年目の夏位からは同じ院生の友人数人とお金を出し合って食材を買い、毎回家で作ってみんなで食べるという会をよく開きました。
するとみんな実験好きですから、肉まんを皮から作ろうとか、イタリアンフルコース作ってみようとかそういうことになります。毎日の食卓が豊かでしたね~
料理と実験は似ていると思います。目的に合わせて効率よく計画をすること、味の想像をすること、分量などを正確にすること、抑えるところはきっちり抑えること。実験結果で失敗もすること。論理的思考とか、そういうのは料理で鍛えたような気もしています。料理だってプログラミングだよね~。だから、動画を見ながらつくる、とかいうのは私にはできないのです。全体を見通して、流れを確認してからじゃないと、次の動作までにロスがでるから。もちろん慣れてくれば、レシピを見るだけで工程が想像つきますから、だんだん適当にもなりますけどね(^^;)
私が今まで作った中で一番おいしいと思ったのは実はすごく簡単な料理です。
桃屋の「やわらぎ」というちょっとピリ辛のシナチクを1瓶お米2合に入れて炊きこむだけ。食べるときはワンタンの皮を細く切って油で揚げたものと、のりを細かく切ったのをのっけて食べます。サクラエビとかをふりかけても良し。目からうろこというか、炊き込みご飯と言ったら出汁で炊いたりするものだと思っていた私には衝撃の料理でした。
他にも、鶏むね肉にニンニクをすりこんで、マヨネーズとコーンフレーク(無糖)を砕いた衣をつけてオーブンで焼く料理とか。これも、コーンフレークは牛乳をかけて朝食べるものだと思っていた私にとってはカルチャーショック。
実家では絶対につくれないような体験でした。そういう意味でも実験でした。
味覚は、年を取るごとに替わりますが、それとは別にやはりどれだけ体験するかでも広がってくるものだと思います。沢山の味や調理方法を知ることで受け入れられるものが増えてきます。知らないことにチャレンジするのは怖いけど、でもそれを楽しいと思えるようになったのも、料理のおかげかなと。
今私の子どもたちは普通の料理(定番)のものは作りませんが、勝手に創作料理ばかり作っています。それも夜中に。祖父母に文句を言われないために夜らしいのですが、2時くらいに1階からいい匂いがしてくるとなんだかなあと思います。健康には悪いよね(^^;) さらに翌日お弁当に使おうと思っていた材料が朝起きると無いことが続出。迷惑です(><)
だけどお兄ちゃんの創作具合がすごい。よくまああんな材料でこんなのが創れるなあと感心したりします。そして私も夜中につまみ食う。良くない、良くない