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リコの書くブログ032

もう少し下宿のことを。
4年の夏休みに下宿したいなーとほんのり思っていたことが、年末までに急展開で「絶対下宿」にかわったのは二つの理由からでした。
一つは言わずと知れた親の干渉。今でもそうですが、その当時も生活全般、交友関係、お仕事関係(バイト)に関しての干渉がすごすぎて、逃げたかった事。
もう一つはやはり深夜の帰りが怖かったということです。
所沢から帰ると終電は12時過ぎ。その当時は急行なんてなかったから、最後は本当に各駅停車で帰ることになります。新越谷から春日部まではそれほど遠くありませんが、20代前半の女の子が乗ってることなんてほとんどなく。
ちょうどそのころ、上野のお山が封鎖されて、いわゆる外国人の人たち、ホームレスの人たちが追い出されておりました。そうすると彼らは電車に乗って時間をつぶすのです。特に外国人の人はその日の寝場所を探すときに女性に声をかけるんですね。私の周りでもそうして外国人の「彼氏」ができた人が何人かいました。でも自分にとっては他人事。私に声かけるような奴はいないだろうと思っていたのです。そんな私なので、当然そういうことに興味がないというか考えたこともなかったのですが、ある夜、電車の中で論文を読んでいたら、30歳くらい(年齢わかんない)の人が隣に座って話しかけてきました。(以下英語のやりとり)
「英語の勉強をしているの?僕が教えてあげる」
「研究だから関係ありませんし、専門用語なんでわからないと思いますよ」
「いいから見せてごらん、うん、音読してみるといいよ」
「必要ありません」
「いいから!!」

といって、彼は私のカバンを奪ってしまいました。よく考えたら無視すれば良いのだけど、そういう精神状態でもなかったし、英語で受け答えしてるんだから、英語の勉強じゃないのくらい分かれよという変な状況に頭が追い付いてない。
そしてそもそもナンパとかそういう経験が皆無だったので、今何が行われているかわからない、そんな感じでした。
そのあと
「君、1人暮らし?」「両親と同居?」「バック返してほしかったら今日ホテルに行こう」「これ無いと困るんだろう?」

・・怖くて、周りをみまわしてもおじさんたちは寝たふり。(絶対寝たふり。だってあわてて下向いた奴とかいたもん)誰も助けてくれない。というショックは今まで感じたことがないものでした。

春日部駅についたとき、相手から強引に鞄を奪い取って、猛ダッシュ。こんなところで陸上部の経験が役に立つとは・・(><)

事なきを得、かばんも身も無事でしたが、二度と深夜の電車に乗りたくなくて、
とにかく必死で両親を説得した、ということです。
ただし、当然のように「だからあんなくだらない研究しに大学行ってるお前がわるい」という親の主張は変わりませんでしたけどね。
娘の身の安全とか、どうでもいいんだな~とかぼんやり思いながら、とにかく下宿をすることだけに目標を絞って調査を続けたのでした。

今深夜の電車に乗っていてもそんな風に怖いと思ったことはありません。
当然歳をとってますから声をかけられることももう無いのでしょうが、怖かったということよりも誰も助けてくれない日本の大人という方に絶望したことを今でもたまに思い出します。