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リコの書くブログ045

婦人科に行きましたら、いきなり「卵巣嚢腫です」こんなに大きくなるまで、なんで病院に来なかったの?痛かったでしょう!とのお言葉。前日にお風呂でおなかが痛くなった話をしたら、何故救急車を呼ばなかったのか!
と叱られました。そうか、あの痛みは救急車レベルだったのか・・と変に納得。とにかく脂汗が出て気が遠くなるくらい痛かったんだけど、救急車っていう頭はなかったんですよね~。
私は痛みに強いのか、鈍感なのか知りませんが、自分の特性をよく理解していないので、同じことを出産のときにもやりました(そのうち書きます)。
ということで卵巣嚢腫だということが判明。とりあえず悪性ではない。自分の見立てがあっていたので、なんかホッとするやら、満足やら。
でも、手術だと聞いて困りました。修士論文書かなきゃいけないから実験しなきゃだし、そろそろ就職協定解禁で、ただでさえ不利な状態なのに大丈夫なんだろうかといろいろな感情が走って。
で、先生に聞きました「絶対手術なんでしょうか・・・」 先生は言いました「これだけ大きければ、無理です。茎捻転でも起こしたらショック死ですよ」
そうか。さすがにショック死はまずいなあ・・私は過去の苦い経験から、自分の下宿のカギを誰にも渡していなかったので、1人で死んでたら発見されなくて困るなとか、まあ死ぬよりは就職あきらめるかといったことを3秒くらいで考え、手術に同意しました。
その日はいったん帰って、実家に電話。そしたら、地元に戻って市立病院で手術しろというではないですか。
なんで~??なんで春日部戻らなきゃいけないの?また検査とかやり直しじゃない!てか、このままいくとしばらく下宿に戻れなくなる!!と思って断固拒否。麻酔医が防衛医大から来るんだというよくわからないことを力説して、所沢での手術を決行しました。検査の結果わかったのは、両方の卵巣に嚢腫があって、トータルでかなり大きい。
ただ、卵巣の外側についているので、まだ未婚だから卵巣は両方残して、嚢腫だけ取りましょうという話でした。ちょっとホッとしたのを覚えています。私子どもが大好きで、子どもほしかったですから、これで生めなくなったら養子縁組だなとかこっそり考えていたのです。
学校のほうは了承を受け、しばらく実験は休み。就職のほうは・・説明会の予約を入れていた会社に素直に「手術です」と伝えたら、当然のごとく「お断りの言い訳」と取られたらしく、その場でご縁がなかったことにという話になりました。ただ、1社だけ、信じてくれて、待ってるよと言ってくださった会社が。そこにお世話になることになるのですが本当に救いだと思いました。結局100社以上アタックして、「対面する」ご縁をいただけたのが1社だけ。
すごい時代だったなと思います。というわけで、就職協定解禁の日に、私はおなかに重りをのっけて、病院で寝ていたということになりました。

手術当日が大変に面白かったです。私はドラマでしかこういうのを知らなくて、てっきりストレッチャーに乗せられて手術室に行くんだと思ってました(実際それから何度手術しても、一度もそういう経験はありませんが)。でもその病院では、部屋で座っていると、放送がかかって、「吉田さん手術室へどうぞ」と。で、点滴を自分で持ちながら、階段を下りて手術室へ。行くと、皆さん手術の準備で忙しい。私はどうしたらよいかなと思って立っていたら、先生がものすごく気軽に「あ、来たね。じゃあ脱いで!!」と。脱ぐって・・ここでですか?と聞いたら、「そう、全部」と、さも当たり前だろうといわんばかりのうなずき。あきらめて脱ぎました。大人になって、いくら医者とはいえ複数の人の前で裸になるなんてことはめったにない経験です。いや、子供だってないよ。しかも、脱いだ後もしばらくほったらかされている状態。なんか手で隠すのも変な感じだし、かといって堂々とポーズをとるものでもないし・・と泣きそうになっていたら、やっと手術台に横になるように指示されました。
で、いろいろ機材をつけられて、「あれ~心拍数と血圧が高いね。安心して、大丈夫よ?」と看護師さん。
あんな状態でほっとかれたら、心拍数も上がるわ!!とますますヒートアップする血圧。
しばらく収まるのを待って、今度は麻酔にうつります。全身麻酔でしたが、その前に局部麻酔もかけるということなんですが、なんか冷たさは感じるけど、痛さは感じないとかいうやつで、冷たいですか?とと聞かれます。冷たいけど、まだそんなに冷たくないと言っているのに、よし!とか言われて始めようとするからまた血圧が上がり・・また看護師になだめられ・・
手術ってこんなに忙しいの??と思っていたら、先生がまた変なことを聞いてきました。
「吉田さん、ビキニとハイレグ、どっちが着たい?」
「は?どっちも嫌です。なんですか、それは」
「あのね、傷を縦に切るか横に切るかの話。横ならビキニが着れて、縦ならハイレグが着られるよ!」
「・・・・」
またしても上がる血圧。なだめる看護師。なんだ、この変なやり取り。

・・・その後全身麻酔が効いてきて、意識失う最後、私の耳に聞こえたのは、
「あーダメだ、嚢腫が大きすぎて横は無理!吉田さん、ハイレグ決定~」
という執刀医の言葉でした。

まだつづく。